接骨院で私たちが対応している痛みから、何を読み取るか、考えてみましょう。
通常、痛みは何かの警告信号と言われています。つまり、身体の危険を事前に教えてくれるサインなのです。そのSOSの悲鳴をほっといて良いのでしょうか?逆に痛みを感じない人もいます。痛みがわからないまま、病が進行してしまったら、ちょっと怖いですよね。この小さな痛みのサインのうちに手を打てば、大病という後悔は避けられるのではないでしょうか。この痛みに目を向けてみましょう。
1.筋肉が硬くなっている可能性は?
痛みを感じるのは神経です。
しかし、神経すべての部分で痛みを感じとっているわけではありません。
痛みを感じるのは、神経の先端の[神経終末]です。
ということは、この神経終末があるところが重要です。
この神経終末は、実は筋肉の中にあります。他にも骨膜や腱、靭帯にもありますが、その多くは筋肉の中にあります。
つまり、筋肉が硬くなって痛みと感じているということになります。であれば、筋肉が柔らかくなれば、無くなる痛みもあるという風に考えられます。
2.なぜ筋肉は硬くなるのか。
筋肉が硬くなる理由は、主に三つあります。
1.使いすぎ
2.使わなすぎ
3.薬害
動きすぎや、寝たきりでも筋肉は硬くなるので、適度に動く事が大切です。
例えば、朝起きると痛い場合には、寝返りをしていない ケースが考えられます。
こういう場合には、寝返りしやすい環境をつくることも大切です。大きめの枕にするとか、添い寝する お子様がいたら、別に寝るようにアドバイスをします。また、就寝の直前に食事をすると、胃が重くなり寝返りをしないケースがあります。
これも、注意が必要です。
ギックリ腰や寝違いが多い時間帯は午前中であることからも、寝ている時の状態が、痛みを作りやすいことに繋がります。寝ている時の状態が重要な鍵となるのです。筋肉はある一定の時間、同じ状況にあると固まる性質持っています。使ったら休む、休んだら使うことに注意し、寝ている間でも寝返りが重要ということは、このことから言えるのです。
3.筋肉が硬くなると起こる症状
筋肉の中には、神経だけでなく血管があります。
ということは、筋肉が硬くなり血管が押しつぶされると[血行障害]をおこします。
血液は酸素や栄養を運ぶので、血行障害をおこすと、その先に酸素や栄養が送られないという事になります。
例えば、頭痛であれば、「頚の筋肉が硬い」可能性があると判断できます。
心臓から脳への血流は必ず頸を通ります。頚は陸橋みたいなものです。
つまり、頚の筋肉が硬くなると脳へ酸素、栄養が送られないために頭痛がおこるのです。
めまいや、耳鳴りなどの症状も頚の筋肉が硬く、血流が悪くなり、栄養が三半規管や耳まで運ばれてこないからだと判断できます。
つまり、この説明.理論を応用どんな症状にでも理にかなった説明ができます。
・頭部から顔の症状であれば、頚の筋肉が硬いのではないか。
・下肢の症状であれば、腰の筋肉が硬いのではないか。
・上肢の症状であれば、頚の筋肉が硬いのではないか。
痛みや症状のある部位よりも、血行を考えて、心臓側、体の中枢側に原因がある可能性を考えます。
痛みの部位の他にも「筋肉が硬くなり、血行障害を起こし、神経を圧迫している」場所があると考えていくわけです。