木を見て森を見よ、森を見て木を見よ

ゆめたか接骨院では、治療の前に問診票を書いていただきます。
痛いところに丸をしてくださいということで、部位をチェックしていただくのですが、あらゆるところにチェックをつける方が居られます。
首に腰、膝や肘、手首と、一箇所ずつ丁寧に治療していくことも大切なのですが、こうして多くの箇所を一度に治療していくと、かえって治療疲れや、過剰反応が体に出ることがあります。
例えば、歯医者さんでは沢山の虫歯があったとしても、一箇所ずつ日をあけて計画的に治療していくものです。
整体の治療の場合も、一回で完全に治すというのは難しいので、痛い場所全てを一度に知慮うするというのは、実は無理があります。
では、どう対処するのかということですが、これは「木を見て森を見よ、森を見て木を見よ」という言葉がしっくりくる様に思います。個別の症状だけを追うのではなく、体全体を見てみる必要があるということです。
痛みを感じる神経終末の多くは筋肉の中にあります。
つまり、筋肉が痛みを感じているのであれば、筋肉が柔らかくなって血が通い、栄養が行き渡れば、普通の状態になって痛みも無くなる場合もある。そんな風に考えるのです。
こうなると、痛みや症状のある部位よりも、そこへの血行を考えて、より心臓側、体の中枢側に原因がある可能性を考えます。
痛みの部位の他にも「筋肉が硬くなり、血行障害を起こし、 神経を圧迫している」場所があるのではないかと、そういう可能性を考えていくわけです。
根本改善を目指すには、個別の症状を追いすぎず、全体に目を向けて治療していく必要があります。
目で見る、そして心で見る、すると原因が思い浮かぶ。そんな風に、治療家として研鑽していきたいものです。